紳士
「最近の日本には、紳士といえる人が少なくなりつつあります。紳士の条件である廉恥心、礼節、自己犠牲が薄れ、品性が低下してきたからだと思います。
学歴や社会的地位に比例して、その傾向が強いのが嘆かわしいことです。国際社会で恥じをかかないためにも、紳士にふさわしい生き方を平素から心がけることです。」
④「どんな人も、到底及びがたい長所をもっている」
1. 「やる気」の動機づけ
人はいかにして「やる気」を出すかを掘り下げたいと思います。森信三先生は述べています。「どんな人も、少なくとも一点は、到底及びがたい長所をもっているものです。長所を見出す達人になることですね。」
人はだれもが例外なく「自分ならではの可能性」を潜めています。しかし、自分を厳しく鍛えていかなければ潜在能力を顕在化することはできません。
道元禅師は「いまだ修せざるにはあらはれず、証せざるにはうることなし」(弁道話)と述べています。自分の中に生きている生命力は、修業しなければ完成には到らないということです。
あるいは「一事を事とせざるは一智を得るに至らず」(正法眼蔵随聞記)。何事でもひとつのことを徹底して究める努力を続けなければ、優れた知恵を生み出すことはできないのです。